私は現在34歳だ。32歳でバレーボールクラブを立ち上げ、その後に2人の子が産まれ、今は四男のパパとして奮闘している。
中学バレー界を見渡せば、30代のクラブ代表はかなり若い部類に入るだろう。今回は、若い世代の指導者がゼロからクラブを立ち上げ、運営を継続していくことの「厳しさ」と、それを乗り越えるための「思考法」について書いていこうと思う。
「やりたい」と「できる」の間に立ち塞がるもの

私の周りにも「部活動を地域クラブ化させようかな」と口にする若い先生は少なくない。しかし、実際に一歩を踏み出したという話はほとんど聞かないのが現実だ。
理由は明白だ。**「仕事 × 家庭 × クラブ」の三権分立が成立しないからだ。**
20代から30代は、仕事では責任が増し、家庭では育児に物理的な時間を奪われる時期。経済的に家庭を支えながら、自分の自由時間を削ってまでクラブ化を押し進める余裕など、普通に考えればどこにもない。では、私はどうやってその「時間の壁」を突破しているのか?
困難は分割せよ:デカルトに学ぶ運営術
フランスの哲学者ルネ・デカルトは言った。
> 「困難は分割せよ」
この言葉は、クラブ運営における時間不足を解消するための真理だ。私一人ですべてを抱え込めば、どこかで必ず破綻する。そこで重要になるのが、**「コーチ」や「保護者」という存在**だ。
私のクラブには信頼できるコーチがいる。私が不在の時でも、彼らがチームを預かり、熱心に練習を支えてくれている。また、練習を毎回見守ってくれる保護者の方々もいる。体調不良や急なトラブルの際、彼らのサポートがあるからこそ、クラブは維持できている。
まさに「縁の下の力持ち」だ。彼らがいなければ、この組織は一瞬で崩壊するだろう。
「不在の日」が家庭とクラブを両立させる

現在のチーム練習は週4〜5回。月にして約20日だ。はっきり言えば、そのうちの3〜4日は、私(カガショー)が不在の練習日がある。その時、私は何をしているのか。
…実は、家族と過ごしている。
「家庭を大切にする日を必ず作る」
これは妻との大切な約束だ。育休パパとして、また一人の夫として、譲れない時間がある。しかし、私が家庭を優先している間も、生徒たちは「自分を高めたい」とウズウズしている。その思いと私の不在という「溝」を埋めてくれるのが、コーチや保護者が支えてくれる練習日なのだ。
この「数日」を人に任せられるかどうかが、仕事・家庭・クラブを両立させるための決定的な差になる。
2年かけて築いた「信頼」というインフラ
「そうは言っても、信頼できるコーチなんて急に見つからない」と思うかもしれない。その通りだ。コーチや見守りの保護者との信頼関係は、一朝一夕には築けない。私のやりたいバレー、大切にしている価値観を共有し、理解してもらうまでには、今の環境が出来上がるのに2年の歳月を要した。だが「2年もかかるのか…」と落胆する必要はない。これから始めるのなら、最初から**「信頼できるパートナー」と手を組んだり、チームを形成すればいい。先程、信頼関係は構築まで時間がかかるが…と言ったが、最初からその形を作っていくつもりでクラブを作るのもまた良いだろう。代表は誰がやるのか 、現場の監督は誰か 、 会計や雑務は誰が担うのか山積する課題を最初から「分割」して設計すれば、時間は必ず生み出せる。
まとめ:光陰の矢のごとし
「時間ができたら」「お金が貯まったら」「場所が確保できたら」……。そうやって理由を探している間に、チャンスは光陰の矢のように過ぎ去っていく。課題は一度に解決しようとするから重いのだ。小さく分けて、誰かの手を借りればいい。まさに、「困難は分割せよ」だ。
どう分割しよう?そう思ったらこのブログ記事を漁るんだ。答えは書き残していく。「やるしかねぇ」と本気で思っている大人には、必ず誰かが手を差し伸べてくれる。
私もそうだった。そして、君にもそのチャンスはある。
ほら、やるしかねぇ。

